伊集院光『名著の話 僕とカフカのひきこもり』
自分への誕生日プレゼントに買った一冊。
NHKの100分で名著のその後。番組では未読だった伊集院さんが、該当本を読んで、改めてエキスパートと対談するもの。
カフカ『変身』、柳田国男『遠野物語』、神谷美恵子『生きがいについて』について語られたもの。
『変身』
”虫の世界”があるというのが良かった。グレーゴルザムザの「妹」についての考察が興味深かった。特に、ザムザが死んでから、親が妹に対して「婿をとろう」と思い立つところ。
『遠野物語』
河童の一連の話がゾッとした。怪談話として佐々木から語られた物語を柳田が民話として編集したものであるということを知ると、読み方が変わると思った。
『生きがいについて』
”患者の方々に対してずっと壁があると感じていた”、体と心を病んではじめて同志になった・・・っていうところが強烈。